--輝く水彩都市へ--

水辺と運河の町を未来都市ビジョン

◎江東区の水彩都市

水と共に生きるまちづくりのビジョン 江東区が掲げる「水彩都市(すいさいとし)」とは、区の成り立ちと地理的特徴である「豊かな水辺」を最大限に活かし、 潤いと安らぎのある、魅力的で持続可能なまちづくりを目指すビジョンです。西に隅田川、東に荒川という二つの大河に挟まれ、域内を縦横に運河が巡る江東区ならではの都市像と言えます。 このビジョンは、単に水辺の景観を美しく保つだけでなく、「治水」と「利水」の両面から水と積極的に関わり、「水害(すいがい)」を乗り越え「親水(しんすい)」へと転換してきた歴史を背景に持っています。 「水彩都市」を構成する3つの柱 江東区の「水彩都市」構想は、主に以下の3つの柱に基づいた具体的な取り組みによって形作られています。

1. 憩いと賑わいを創出する「親水」のまちづくり

水辺を区民の憩いの場、そして新たな賑わいの拠点として積極的に活用しています。

★水辺プロムナードの整備

「潮風の散歩道」や河川沿いの遊歩道が整備され、ウォーキングやジョギングなど、区民が日常的に水辺に親しめる空間が広がっています。

★水辺プロムナードの整備 旧中川・川の駅

水陸両用バスの発着点やカヌー体験の拠点として、水辺のアクティビティを気軽に楽しめる施設です。水上アスレチックなども設置され、子どもから大人まで楽しめます。

★ 運河ルネサンスの推進

豊洲地区などを中心に、地域住民や企業と連携し、船着き場の設置や水辺でのイベント(マルシェやライトアップなど)を開催。運河を「まちの資産」として捉え直し、魅力を高める活動が進められています。

★和船の運航

横十間川親水公園などで、江戸時代の風情を伝える和船の乗船体験が定期的に行われており、歴史文化の継承と観光振興に繋がっています。

2. 安全・安心を確保する「治水」のまちづくり

海抜ゼロメートル地帯を多く抱える江東区にとって、水害への備えはまちづくりの根幹です。過去の度重なる水害の歴史を教訓に、安全な暮らしを守るための強固な基盤整備が進められています。

★ 高規格堤防(スーパー堤防)の整備

荒川沿いなどで、幅の広い堤防を整備することで、万が一の水害時にも決壊しにくい、安全性の高い都市基盤を構築しています。

★水門・排水機場による水位コントロール

区内を囲むように水門を設置し、さらに排水機場で内水(雨水など)を強制的に排水することで、高潮や洪水、浸水から区全域を守っています。

★防災意識の啓発

水害の歴史や防災対策を伝える展示会「まちの記憶と未来展」の開催や、各種ハザードマップの配布を通じて、区民一人ひとりの防災意識を高める取り組みも重要視されています。

3. 歴史と文化を未来へつなぐまちづくり

江戸時代の埋め立てに始まり、水運と共に発展してきた江東区の歴史を尊重し、その文化を未来へと継承することも「水彩都市」の重要な要素です。

★ 歴史的景観の保全と活用

中川番所跡の資料館や、木場の角乗りといった水辺にまつわる史跡や伝統芸能を大切に保存・活用しています。

★ 橋梁のライトアップ

永代橋や清洲橋など、特徴的なデザインを持つ橋をライトアップし、夜の水辺景観を美しく演出し、新たな観光資源としています。

★ 水運の活用

水上バスや観光船の航路として水辺を活かし、かつての交通の要所であった歴史を現代に伝えています。


◎ま と め

江東区の「水彩都市」とは、水辺を「守り」・「活かし」・「親しむ」ことで、区民の生活を豊かにし、都市の魅力を高めていく総合的なまちづくりの哲学です。 水害を克服してきた強靭な防災基盤の上に、潤いのある生活空間と新たな賑わいを創出し、水と共に発展してきた歴史文化を未来へ継承していく。それが、江東区が目指す未来の都市像です。